こんにちは。中村Lab新入生のM1の小又寛也です。
私と中村先生は、11/5〜11/11にかけて、奄美群島の喜界島へ調査出張に行ってきました。
本記事は、この出張の報告レポートになります。が、前回投稿はなんと二年前 😥 。
この間にCOVID-19の流行もありました。また、研究室メンバーも大きく変わりました。
今年の新メンバーも先日更新しましたので、よろしければご覧ください!!
さて、皆様「喜界島」をご存知でしょうか?
私も、恥ずかしながら、入学するまで知りませんでした。
「喜界島」はサンゴ礁を起源とする石灰岩でできている島で、なんと今でも年間2mmの速度で隆起しています。その隆起速度は世界でも3本の指に入るそう。
そして、喜界島の地形的特徴はこの「階段上地形」。
写真を撮った場所は8万年前のサンゴ礁の上です。そして、遠方に見えるもっこりしているのが6万年前のサンゴ礁段丘面、その下が7500年前(完新世)の平坦面です。標高が上がるほど、立っている場所が古くなり、タイムスリップしているような感覚を覚えました。
通常、地層は下の方が古くなりますが、マクロ的な視点から見た段丘面は、むしろその逆で、上に行けば行くほど古くなります。私自身、幼少期は考古学に関心があったのですが、大学院に入り、喜界島の文化や自然、そして歴史に触れたことで、再度燃焼状態に入りました。
とにかく、「地球の神秘」に感動の一言。
前置きはさておき、6日間も何をやってきたのですか?という話ですが、「演劇」をやってきました。
この「演劇」は、北海道大学の渡邊先生主導の「SCENE」というプロジェクトの根幹です。「物語を演じる役者や脚本家と、研究者による検証の反復を行うことにより、データのない過去の情報の欠損や不足を補い、時間解像度と空間精度の高い具体的なイメージを抽出すること」を目的としています。
これに関連して、プロジェクト発足1年目である本年は、喜界島で研究者、そして学生の間で演劇をやってみようという話になり、行ってきたというわけです。
演劇の詳細については、長くなるので割愛しますが。
そして、出張後半はお待ちかねのフィールド調査です。私は、シュノーケリングが初めてということでドキドキしていましたが、一度海水を飲み込めば、シュノーケルの使い方は習得できました(味噌汁の10倍しょっぱかったです 😯 )。
中村先生は数年ぶりの海ということで、時間も忘れ、いつの間にかはるか遠方まで行ってしまいました。。。
調査に関しては、北海道大学の学生と協力して、地形の標高を測りました。海の中はサンゴ礁が広がっていましたが、生のサンゴ礁は、画面や紙媒体を通したものとやはり違います。これがサンゴかと。
また、私たちが行った時期には、福徳岡ノ場の海底火山の噴火によって流れ着いた軽石で埋め尽くされている場所もあり、喜界島の海がグレーに染まっていました。
ただ、軽石が漂着した時期に行けたことに何か運命を感じました。
ということで、なんだかんだであっという間だった喜界島出張。本州にはない、いろんな刺激に触れられたことで、また少し、人間的にも、研究室の一学生としても成長できた気がします。
同行していただいた中村先生、現地の方々、迎え入れてくださった喜界島サンゴ礁科学研究所の学生、先生方ありがとうございました!!