多重ネスティング3次元流動モデル

環境省・環境研究総合推進費のプロジェクト(代表:灘岡和夫)の一環として、現在、石西礁湖の流動を精度良く再現するために多重ネスティング3次元流動モデルの開発に取り組んでいるのですが、ようやく基本フレームワークが完成しましたので、今回は真面目にその内容を紹介します。

この3次元流動モデルはROMS (Regional Ocean Modeling System) をベースに開発を行っています。ネスティングは、台湾から宮古島までを含んだグリッドサイズ1.5kmの計算領域(YAEYAMA1)、石垣島から西表島全域をカバーしたグリッドサイズ300mの計算領域(YAEYAMA2)、石西礁湖にフォーカスしたグリッドサイズ100mの計算領域(YAEYAMA3)の3段階となっています。さらに、YAEYAMA1の境界条件は全球海洋モデルHYCOM からの off-line ネスティングによって与えました。

↑多重ネスティング3次元流動モデルの計算領域

また、気象条件は京都大学生存圏研究所が運営する生存圏データベースによって収集された気象庁のメソスケール気象モデルによる数値予報データのアーカイブを空間内挿することで整備し、潮汐の効果もOTPS (OSU Tidal Prediction Software) を用いて加えています。

以下がそのシミュレーション結果の一例。左が表層の流速で右が表層水温です。

YAEYAMA1

YAEYAMA2

YAEYAMA3

まだテスト段階ですので、この流動モデルの検証を進めるとともに、本来の興味である生態系モデルとのカップリングを行う予定です。

 

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ご卒業・修了おめでとうございます!(3/26)

皆さん灘岡研で中村研の卒業生というわけではないのですが、一緒に研究をしてきた仲間が新しいステージに旅立つというのは、うれしい反面、寂しくもあります。 皆さんが新しいステージで大いに活躍することを祈っております!

左から三井博士、中川くん、安岡くん、(塚本さん)、岩井くん、石坂さんの晴姿です! ちなみに、なぜか主役を押しのけて真ん中に写ってしまっているのが私、、、。

江川くんの晴姿をカメラに収めるのを忘れてしまいましたが、江川くんは4月から修士課程へ進学で、お別れではないのでご容赦ください。今後の研究の展開を楽しみにしています!

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Moorea IDEA Physical Modelling Workshop (3/8~3/15)

スイス・チューリッヒのETH Zurichで開催された、Moorea IDEA Physical Modelling Workshopに参加してきました。Moorea IDEA とは、最近ETH Zurichを中心に立ち上がったプロジェクトなのだそうですが、この “Moorea” というのはタヒチの隣にあるフレンチポリネシアの島のひとつで、”IDEA” というのは “Island Digital Ecosystem Avatar” の略です。このプロジェクトの概要をざっくり言えば、Moorea島の気象、海流、生物、物質循環、人間活動など、島のすべてをコンピューター上で再現してやろうという壮大なプロジェクトのようです。今回のこのWSの参加は、去年の10月まで灘岡研のJSPSポスドクだった Dr. Collin (現在はEPHE Dinard の講師)がこのプロジェクトに関わっており、その伝からこのワークショップに招待して頂いたという経緯です。

↑Moorea IDEA のデモンストレーション(上)と、benthic mapping をオーバーレイした画面について説明しているCollinさん(下)。

まだプロトタイプですが、Moorea IDEAは下記のURLから見ることができます。 http://mooreaidea.ethz.ch/avatar ただ、リンク先を訪れてみてお分かりの様に、 操作にはかなりクセがあります。 マニュアルが見当たらないので手探りでいじってみたところ、

キーボードの w: Read more

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